「色」を失っていく組織:情報カスケードがもたらす集団的思考停止

 ある閉鎖的な伝統組織や保守的なコミュニティを観察していると、非常に興味深く、しかし恐ろしい現象を目の当たりにすることがある。
それは、管理職や 上位層にいるリーダーがある人間に「黒い旗」を上げた瞬間、それまでその人間の判別に迷っていたはずの周囲の人間たちも、次々と「黒い旗」を掲げ始める光景だ。
心理学ではこれを「情報カスケード」と呼ぶ。


■ なぜ、人は自分の目を信じられなくなるのか
 本来、個々人は「これは赤だ」「いや、青ではないか」という独自の視点や知性を持っているはずだ。しかし、組織の中では「自分に見えている真実」よりも「他人の行動(特に上位者の振る舞い)」という情報を過大に評価してしまう。 リーダーが動くことで、「あちらが正解らしい」「あちらに従うのが安全だ」という偽りのシグナルが増幅され、滝(カスケード)のように組織全体を飲み込んでいく。


■ 偽りが正当化されるシステム
 私が成年になってから確信したのは、こうした構造の中にいる限り、本物の肯定やサクセスは存在しないということだ。そこにあるのは「周囲に合わせた色」を掲げ続ける、自己欺瞞の連鎖でしかない。
問題意識を持たない人ほど、このカスケードの波に乗っていることにすら気づかない。そして、その波に飲まれない者(自分自身の判断基準で判断する者)は、組織から疎外されるか、自ら太い境界線を引いて離脱する現実は多い。


■ 知能をどう管理すべきか

流されてしまうのは人間の本能であり、それを防ぐのは非常に難しいことである。
私たちは、この「情報の雪崩」からどう身を守ればいいのか。
単に「流されないようにしよう」と精神論を語るだけでは不十分だ。重要なのは、集団心理というシステムを客観的に認識し、自らの知性をマネジメントする「知的基盤」を持つことにある。
その具体的な構築術について、このブログで探求を続けていきたい。

【シャララネット IT R&D】

危機脱出専門コーチ:セイコウ

ライフ・マネジメント【200年レジリエンス】を提唱し、人生の不合理なカスケードから脱出するための知的基盤を構築中。

 

聖孝(セイコウ)

​聖孝(セイコウ): ​武道の精神を背景に、精神の「自立」を追求するマネジメント・コーチ。 恐怖心からくる不自然な所作(ペコペコとした態度)を捨て、内なる声である**「自神(じしん)」**を何よりも重んじる生き方を自ら体現、推奨している。 現在、現場での実戦を経て「認知のマネジメント」の手法を体系化中。2026年7月より、少数精鋭の個人セッションを開始する。本気で自らの人生を統治したい人は、それまでこのブログで「自神」と向き合う準備を整えておいてほしい。